「持っている高級時計を売りたい！」何らかの事情でこんな局面に立たされている人も世の中には少なからず居るはずです。事情はいろいろでしょう。例えば

・プレゼントに貰ったものがどうしても気にいらないので売却して他の物を買いたい。

・お金がいるのでバブルのときに買った高級時計を換金したい。

・必要でなくなったのでどれくらいのお金に換えられるか試しに売ってみたい。

などが考えられます。でもここでは売却理由を知ることより、やるべきことがあります。それは、どのようにして売れば良いかという、売却方法を知ることです。実は時計は買うのはお金を出しさえすれば簡単にできるのですが、反対に売るとなると意外に難しいのです。ましてや高級時計となるとなおさらです。なにしろ高級と名がつくのですから価格が高い品物です。それゆえに二束三文の安値ではなく、なるべく高値で売らなければいけません。そのためには自己流ではなく、業界の常識に沿った正しい売り方で臨むことが必要です。ここでは高級時計を高く売るためにはどのようにしたら良いかについて、３つのことを説明します。

・時計を売る時に注意しなければいけない３つのポイントとは？

時計を売るといっても、長い間大事にしてきた高級時計ともなると簡単には手離せませんが売値によっては考えなくもないですよね。でもいくら高級とはいえデザインの遅れた古い時計に、はたして高い値段がつくのでしょうか？売り手にとってはこの点が最も気がかりです。でもそれほど心配することはありません。時計は高級な品物ほど、年月が経過しても価値は下がりにくい傾向があります。もちろんメンテナンス状態にもよりますが、問題なければ買値の５０％ぐらいで売れることも珍しくありません。しかしどんな方法で売ってもそうした値段が保証されるわけではありません。高級時計にはそれにふさわしい売り方があります。

そうした売り方に沿って売却に臨んでこそ、希望する高値で売却することが可能になるのです。それを実現するためには、これから説明する、「時計の正しい売り方についての３つの方法」を知ることから始めてください。

・・（Ⅰ）「時計を売る方法」を知っていなければ売っても損をしてしまう

何事をやるにもノウハウを知らなければうまくいかず、失敗に終わることは往々にしてあることです。「売れる」ことと「上手に売れる」ことは同じではありません。上手に売るためにはノウハウを知っておかないとダメなのです。でないと、たとえやれたとしても、満足する結果が得られずに終わってしまいかねません。売り方を知らなかったばかりにせっかく価値がある高級時計を安値で手離して大損をしてしまうことはよくある話です。そんなことが無いように、まず売る前にだいたいの市場価格を知らなければいけません。値段を知るにはインターネットオークションにかければ簡単に知る事が出来ます。でもそれだけでは満足する結果が得られるとは限りません。なぜなら、比較材料がないからです。高級時計を売却するにはなるべく多くの価格を集め、それらを比較検討しなければ有利な値段で売却できません。そのためには自らが積極的に買取店に出向き、多くの査定の現場に参加してこそ買取価格についての生の情報が得られるのです。では時計を売るためには査定価格以外にどのような情報を得たら良いのでしょうか。

＜高級時計の最新の価格を知る＞

時計の価格はいつも同じではありません。理由はメーカーが価格改定を行うことがあるからです。金やプラチナなど価格が変動しやすい素材を使っている高級時計ともなると、素材価格の上昇も価格改定の原因になりますから価格の動向には注意が必要です。価格改定があれば買い取り価格は上がりますから、最新価格を知らなければ売却価格の妥当性を測ることができません。

＜時計の中古市場を知る＞

いうまでもなく所有している時計を売る場合は中古品の扱いになります。したがって新品の値段だけでなく、中古品の価格を知る必要があります。そのためには時計の中古市場などの仕組みについて知る必要があります。特に売却価格に直結する査定についてはなるべく詳しく知る必要があります。書籍やインターネットでそうした情報を集めましょう。

＜売却予定の時計の中古市場での動向を知る＞

時計はメーカーの違いによって中古品の価格は大きく異なってきます。市場での取引が多い時計ほど高値が期待できます。売却予定の時計の中古市場での取引の動向を知ることで事前に人気や価格を知ることができます。

＜時計の査定方法について知てっておく＞

時計の鑑定士は査定時に次の３点を入念にチェックします。

・文字盤のキズ

キズの有無、キズの箇所、キズの状態をチェックするとともに、リューズ、文字盤、ベルトの状態も調べます。

・動作と精度

機械式の時計はオーバーホールを怠ると、時が経つにしたがって次第に時間が合わなくなる傾向があります。それをチェックするために機械を使って精度測定します。

・購入時の付属品の確認

付属品であるケースや保証書は査定では見過ごされません。これらの有無は買取価格に少なからず影響します。

• ・（Ⅱ）「売り方のコツ」を知らないと時計を高く売ることはできない

時計には売り方のコツがあります。これを知らないとせっかくの高級時計も高く売ることはできません。売る前にほんの一手間を惜しんだばかりに売値に大きな差ができることは珍しくないのです。次にあげる点について準備を怠ることなく万全の体制で売却に臨みましょう。

＜汚れをきれいにクリーンアップする＞

たとえ品質が良くても見た目の悪いものは高く売れません。見た目を良くするために事前のクリーンアップが欠かせません。

＜購入時の付属品をできるだけ多く揃える＞

付属品があるかないかでは査定金額が大きく異なります。ケースや保証証などを用意して、できるだけ購入時に近い状態で臨みましょう。

＜査定は１店だけでなく複数店で行う＞

何事も選択肢が多いほうが条件の良いものを選ぶことができます。高い値段を付けるためには複数の店で査定を受けるべきです。

＜値段交渉は粘り強く行う＞

交渉なくしてビジネスなし、とも言われるぐらい、ビジネスでは交渉が必須条件です。中でも値段交渉が最も大事ですから、相手の呈示した金額に簡単に妥協することなく粘り強く臨まなければいけません。

・・（Ⅲ）この点に注意を怠ると高級時計も期待する価格で売れない

高級な時計だから高く売れて当たり前と思ってはいけません。本来は高く売れるものでも、大切な点について注意を怠れば目的を達成できません。売却に臨む前には次の点についてチェックを忘れないでください

＜注意事項１＞店頭で査定を受ける前にネットで見積をしてみる

時計を売却するには、まず市場価格をよく知らなければいけません。今はインターネットにも時計買取の見積サイトがあります。店に出向いて査定してもらう前に、まずサイトを使って見積もりをしてみてください。その上で大体の値段を掴んだ上、買取店での査定に臨むと良いでしょう。これだと査定金額が低い場合、交渉に持ち込めますし、撤退するにしても査定額を理由にするとスムーズに運びます。なお、査定金額が高い場合でもすぐ売却に移るのではなく、検討してみると伝え、間をおくようにしましょう。

＜注意事項２＞価格の比較だけでなく、ネットなどで事前に買取店の口コミ情報を調べておく

ビジネスでは「信ずものは救われる」などと、甘いことを言っていてはいけません。特に中古時計などのように古物商を相手にする取引では油断は禁物です。何しろ相手は百戦錬磨のやり手が多い世界ですから簡単に信用することはできません。

客に知識がないと見ると、価値が高い品物でも二束三文で買い叩こうとするのは必至です。そうならないためにも相手をよく調べてかかることが大事です。そのためには事前にネットの口コミ情報などをよくチェックしておくと良いでしょう。

・使わない高級時計を「タンスの引き出しの肥やし」にしてはいけない！

モノの溢れた昨今は「物欲なき世界」という本がベストセラーになったり、モノ離れを推奨する「断捨離」という言葉が流行するような社会です。こんな社会ゆえに人々はむかし大枚をはたいて購入した高級時計の存在すら無頓着になり、気がつけば長年の間タンスの机の隅で眠っている、という状態も少なくないのです。でも高級時計がそういう状態ではもったいなさ過ぎます。

なぜなら、高級時計は金やプラチナなどの高級素材が使われていることが多いからです。

言うまでもなく金やプラチナは埋蔵量が少ない高価で貴重な資源です。そんなに貴重な資源を引き出しの肥やしで終わらせてはいけません。再利用に回せば、高く売却することができるのです。

あなたの家にもそんなお値打ち品が眠っているかもしれません。この際、一度タンスの引き出しを総ざらいしてみてはいかがでしょうか。

≪ま　と　め≫

いかがでしたでしょうか？　買うときは簡単な時計ですが、売却となるといろいろな知識や技術が必要なことがお分かりいただけましたでしょうか。

でも、心配は要りません。あなたは高級時計の持ち主です。プライドを持ったうえで、ここで学んだ「時計を売るときの３つの注意点」に関する知識をフルに活かして取引に臨めば、成功に至ることは間違いありません。