「愛用していたオメガの時計が動かなくなってしまった。」そんな時、電池交換をどのようにすべきかをリユース業界目線でご紹介します。
※別の手段として、電池切れで動かない時計は高く売ることも可能。
「電池切れ・壊れたオメガ時計も高く売れる」
オメガ時計の電池交換費用と依頼方法一覧
種類 | 時計修理店 | ホームセンター | メーカー | 自己交換 |
価格 | 2500円~4000円 | 2000円~3500円 | 1万円~2万円前後 | 0円(要工具) |
期間 | 即日~数日 | 即日 | 二週間 | 数時間 |
技術力 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 未知数 |
特徴 | プロ対応・即日 | 最安値 | 確実性・品質の保持 | 工賃無料 |
※自己交換を比較目安として記載していますが、オススメしない方法です。
一覧を見た限り、メーカーでの電池交換が異様に高く感じられるかもしれないが、時計の洗浄や防水チェック・各種不具合点検も同時に行うことを考えれば妥当な価格帯である。
後記しているが、オメガはメーカー正規保証を5年へ拡大しているため、時計の動作不良は内容によって無償対応してくれるので要チェック。
電池切れの時計を長期間放置することは内部故障やトラブルの原因になるので、絶対に放置NG。電池内部から電解液が漏れ出し、パーツが錆びてしまうので時計が止まった時点で放置せず、なるべく早めに電池交換を行うように心がけておきたいところだ。
オメガ公式サイトにて告知されているが、2018年7月以降に購入した製品はメーカー正規保証が5年間に延長されているため、電池交換含む動作不良について保証対象か確認してみるといいだろう。
【卓越性の保証】※オメガ公式サイトより引用
オメガは画期的な革新を通して、常に時計製造の品質の限界拡大を追求しています。極めて厳格な品質管理に合格した時計でなければ、お客様のお手元に届くことはありません。
オメガは、卓越性を追求することにより、2018年7月1日以降に購入されたすべての新しいオメガウォッチに対し、国際保証を5年に延長することになりました。
目次
電池交換の依頼手段は三つ「何を求めるか」で考える
プロに依頼する選択肢は、「時計修理店」「メーカー対応」「ホームセンター」と3つの選択肢があります。
無論、品質はメーカー対応が最強なのは言うまでもない。
製造元に依頼するので当然信頼度は一番高く、品質も間違いない。各種点検や調整も含まれるので、単純に電池交換だけの費用ではないのだが、他と比べるとやや高い印象。
価格・品質・スピードの中間に位置するのは時計修理店への依頼。
オメガ社への依頼と比較すると安価であり、時計技師による品質の高い作業が期待できる。一方で業者選定の手間が掛かるという難点も。
安さ・早さ(利便性)であればホームセンターの電池交換になる。
オメガの電池交換ホームセンターに依頼する人は少数なようだが、電池交換程度であればそんなに心配することもない。費用も比較的安価であり、作業期間も短めである。
しかしながら、時計の価格帯によっては断られるケースや、保証内容・条件が厳しいこともあるので、必ず電話などで問い合わせた上で持ち込むようにしたい。
豆知識として、時計修理には国家資格が存在しており、取得には実技と知識が必要であるため、それなりに難易度が高い。
「有資格者が在籍しているかどうか?」は、電池交換をする業者を選ぶ際に参考にするとよい。
意外と知られていないのだが、時計の修理・電池交換など”時計技師”として知識や技能を評価している国家資格「時計修理技能士」というものがある。
1級~3級まであり、時計修理の実務経験が受験資格となっている。試験も筆記・実技を伴う内容であるため、知識だけでなく技術も問われる実践的な資格と言えよう。
無資格者でも時計修理・電池交換を行うことは可能であるが、選択するなら「時計修理技能士」の取得者が在籍している依頼先を選ぶべきだろう。
修理業者側もアピールポイントとして資格取得者の在籍を記載していることが多いので、依頼先の判断材料として覚えておきたいところ。
メーカー依頼でオメガ時計を電池交換する場合
一番信頼できる依頼先であるメーカー対応は、電池交換だけでなく、各種点検や調整も時計ごとに最良の方法で行ってくれる。
メーカーでの正規対応は、時計の品質を維持することを目的に、電池交換だけではなく総合的なメンテンナスを行ってくれるということだ。
使われる素材・設計が異なるということは、それぞれ検査方法や点検項目・基準が違うことになる。
時計修理店やホームセンターでは、オメガ社と同じ基準で試験が行えるとは限らないため、メーカーの求める品質ではない状態で仕上がることもあるだろう。
オメガでは、従来の保証期間を改訂すると発表し「2018年7月以降に購入した製品に対して5年間の国際保証を行う」と告知※した。
(※オメガ公式サイトより)
【注意点】
2018年7月1日以前に購入したオメガウォッチ・詳しい保証条件と範囲は付属の取り扱い説明書をご覧ください。
電池交換の費用目安
15,000円~25,000円前後
※時計のモデル・タイミングによって若干変動します。
メーカー依頼の長所・短所
長所
・電池交換以外にも各種点検を行ってくれる
・モデル毎に最適な方法で電池交換を行うため、長期使用する上での劣化・トラブル確率は最も低い
短所
・メーカー独自の検査基準は時計修理店と比較しても厳しく、作業工程も多いので価格も高め。
・メーカーへ送付された後、修理工場に送られて作業するので、交換作業完了までに時間を要することが多い。
オメガ社へ電池交換を依頼する手順について
時計の製造メーカーであるオメガに依頼するには、最寄りの「オメガ ブティック」 または「 正規サービスセンター」に連絡し、修理期間・内容・費用を確認して持ち込み・郵送で依頼するという流れになる。
【オメガブティック東京銀座本店】
TEL:03-6254-7222
住所:東京都中央区銀座7-9-18・ニコラス・G・ハイエックセンター2F
営業時間
- 月曜日 – 土曜日 11:00 – 20:00
- 日曜日 11:00 – 19:00
備考
現在14Fにて営業。3月中旬改装オープン予定。
当面の間、営業時間は11-19時となります。
【オメガブティック大阪(心斎橋)】
TEL:06-6258-0720
営業時間
- 月曜日 – 日曜日 11:00 – 20:00
備考
当面の間、営業時間は11-19時となります。
時計修理店でオメガ時計の電池交換をする場合
電池交換の依頼先を考えた時に、最初に思い浮かんだ人も多いのではないだろうか。
電池交換程度であれば、基本的に朝に預ければ即日対応してくれる所も多く、技術力も申し分ない修理店も多い。
ただし、電池交換の過程で修理やパーツ交換が必要になってしまった場合、パーツの取り寄せが必要になるケースもあり、時間を要することもある。
オメガの電池交換の費用目安
※パーペチュアルモデル・一部特殊電池を搭載しているモデルは別途追加料金が必要になるケースことが多いので注意。
【2針・3針モデルの費用目安】
(2針は時針と分針が付いたモデル、3針は時針・分針・秒針が付いたモデル)
電池交換のみ 2,000円~3,000円
防水機能チェック 1,200円~2,000円
不具合チェック 1,500円~2,500円
【クロノグラフモデルの費用目安】
(主にストップウォッチ機能が付いているモデル)
電池交換のみ 2,500円~3,500円
防水機能チェック 1,500円~2,500円
不具合チェック 2,000円~3,000円
以上が費用感のおおよその目安です。
電池交換のみであれば、3000円前後で収まることが多いだろう。
ただし、各種点検や洗浄オプションを追加すると結局1万円近い価格になる。モデルによってはベルト部分に汚れが溜まりやすく、定期的に手入れを行わないと錆の原因になるため、結果として電池交換以外のオプションを付ける人が多い印象。
このあたりは修理店の知見によるアドバイスを参考にオプションを検討しよう。
時計修理店依頼の長所・短所
長所
・時計修理のプロが対応してくれるため、信頼度は高め。
・独自の保証制度を設けている修理店もあり、万が一の時も安心できる。
・電池交換完了までも即日~数日で済み、価格との品質のコスパが良い。
短所
・電池交換以外の防水点検、不具合点検は別途有償対応であることが多い。
・メーカー純正品による対応が受けられない場合があり、メーカー保証の対象から外れる可能性もある。
・悪質なお店によっては、必要のないパーツ交換や点検作業を求められることも。
時計修理店へ依頼するコツ
オメガの電池交換を依頼するコツとして、下記3項目は必ず確認しておくことをおすすめしたい。
・複数社への見積もり
・口コミの確認
・保証内容と範囲の確認
1.複数社への見積もりは、時計修理店との不要なトラブルを避けるために必要だ。
複数の業者(少なくとも3社以上)へ連絡し、概算価格や顧客対応・口コミから候補を絞っていくことをオススメしたい。
「電池交換の依頼くらいで大げさだ。」と思った方、過剰な請求が行われた事例では、時計修理やパーツ交換・各種詳細な点検が必要だとして、高額な見積書が送られてくる。
仮に、一社だけとコンタクトしていた場合、そのまま発注してしまう例はかなり多い。客観的な判断のためにも、複数社の比較はとても大切なことだ。
2.次に、口コミ内容の確認も大切。
近隣の時計修理店を調べ、業者名をSNS(Twitter/Instagram)GoogleMapなどで下調べしてみる、問題なさそうであればメールや電話連絡で見積もり価格を問い合わせてみよう。
その際に、時計修理店の実績・提携するメーカーや販売店も確認しておくと、業界からも信用のおける修理店なのか見分けることができる。
3.保証内容と適用範囲はちゃんと内容を理解するまで確認しよう。
時計修理店であれば大体1年程度のアフター保証が付いているのだが、その内容や範囲はお店ごとに異なるため、ちゃんと自分で理解するまで確認しておこう。
ホームセンターでオメガ時計の電池交換を依頼する場合
郊外・都心にも多く出店しているホームセンターでも時計の電池交換に対応しているお店が数多くある。
時計修理店やメーカーへの依頼と比べ安価であり、営業時間はホームセンターに準ずるためにやや長いのも特徴の一つ。利用しやすい環境から、電池交換で通う人も多くいる。
電池交換の費用目安
代表例としてホームセンター大手「Olympic」の時計修理サービスの表を参照すると、オメガの時計であれば、舶来(高級)に分類されるようだ。※赤太字
種類 | 価格(税別) |
国内メーカー (例:J-AXIS/マルマン) |
1,000円~ |
国内メーカー (例:セイコー/シチズン/カシオ) |
1,500円~ |
舶来 (例:グッチ/フェンディ/バーバリー) |
2,000円~ |
舶来(高級) (例:グッチ/クリスチャンディオール) |
2,500円~ |
舶来(高級) (例:エルメス/ロンジン/オメガ) |
3,000円~ |
舶来(高級) (例:カルティエ/ブルガリ) |
3,500円~ |
ホームセンター依頼の長所と短所
長所
・他の選択肢と比べて安価且つ、短時間で作業が終わるので気軽に利用しやすい。
・時計修理店と提携、専属の技師が対応することで、品質が高い店舗もある。
短所
・時計修理に関するプロが在籍していないこともあり、アルバイト定員がマニュアル作業をしているお店もある。
・保証内容が不十分であったり、特殊な機構・高級品の電池交換を断ることもあるので、事前に公式HPで確認する必要がある。
ホームセンターへ依頼するコツ
ホームセンターで時計の電池交換を依頼する時には、下記項目を調べておくとトラブルに巻き込まれ難くなる。
・有資格者(※時計修理技能士)の有無
・口コミの確認
・保証の有無、保証内容と範囲の確認
有資格者の在籍有無は必ず調べておくべき項目であり、在籍しているだけでなく、店舗での作業担当者が有資格者であるか?という確認も大切なポイント。
在籍しているだけで、結局無資格者が対応しているケースも少なくないため、事前に調べておいた方が無難だ。
口コミ確認は、トラブル事例や悪評を確認し、問題のある業者を避けるためにもチェックしておきたい。
ただし、信憑性の高い口コミ情報を得る事が大切なので、SNS(Twitter/Instagram)・GoogleMapで「業者名・ホームセンター名」などで検索、確認がオススメの方法。GoogleMapは業者によるサクラレビューを厳しく規制しているため、信頼できる口コミが多い。SNSは画像や動画で情報を得られるため、文章のみの口コミよりも優れているだろう。
最後は保証に関する条件確認。
独自の保証基準は店舗や業者毎にブレがあるため、必ず範囲や内容を聞いておこう。電池交換は難度の低い作業であることは間違いないが、それでも絶対にミスが起きないとは限らない。
電池交換の自己対応をオススメしない理由
時計の本体価格が交換費用より安ければ、自己対応も視野に入れて良いと思うのだが、オメガなど高級ブランドの時計であれば絶対にオススメしない。
理由は単純に、「保証の対象外になる」「市場価値の低下を招く」「工具準備・作業の手間」「トラブル例が多い」など、避けたい事柄が多すぎるからである。
このあたりは、以前の記事で詳しく書いたので、そちらをご参照頂きたい。
(プロと素人の作業比較なども動画でご紹介しています。)
電池交換の依頼前にやっておくべきこと
「早速、電池交換を依頼しよう!」と行動する前に、気を付けておくべきことを頭に入れておこう。
基本的に上記の5つの項目を依頼前に確認・やっておけば、後から後悔するような失敗が起きる可能性はグッと減るだろう。では、それぞれを細かく解説する。
1.電池交換についての正規サポートがあるか確認する。
時計の電池交換・修理については、メーカー正規サポート・購入店のアフターサポートが適用されることもある。
オメガ社は2018年7月1日以降に購入した商品より、メーカー保証を5年間に拡大すると発表しているため、購入日や保証内容を必ず確認しよう。
他店に依頼するよりも安価で高品質のサービスが受けられるため、アフターサポートの有無は絶対にみるべきである。
2.依頼前に時計の写真を撮影しておく。
電池交換を依頼する前に、必ず時計の全体像を写真で撮影しておこう。
修理店・宅配業者の過失でキズや破損が生じることも稀にあるからだ。少しでも所有者の目の届かない状態に置かれる場合は、依頼前の状態をいつでも確認出来るようにし、万が一トラブルが生じた際にも証拠として提示可能にしておこう。
3.パーツ交換には純正品を希望しておく。
電池交換時に修理やパーツ交換を提案された場合には、メーカー純正品での交換を希望しよう。
サードパーティー品を使用すると、メーカー保証の対象から外れてしまい、正規サポートが受けられなくなってしまうことがある。サードパーティー品の使用を可否を問われた際には、それによるリスクをよく確認してから判断しよう。有名ブランドの時計であれば、純正パーツの在庫は心配ないのだが、モデルや機構によっては在庫が無く、結果としてメーカーからの取り寄せが必要になり、作業完了までの期間が大きく伸びてしまうこともある。
だが、純正品外のパーツ使用は時計本体の摩耗を招くこともあり、寿命を縮めかねない。市場価値が落ちる可能性もあるため、なるべく純正パーツを使うことで製品寿命・市場価値を保つことができる。
※中には、無断でサードパーティー品を使用し、後からパーツ交換費用を請求する悪質業者もいるので注意。修理業者の口コミのチェックはしっかりやっておこう。
4.概算価格を提示しない業者は避ける。
電池交換の概算価格を問い合わせた時に、現品を確認しないと判断できないと提出を求めてくる業者には注意するようにしたい。
通常、ブランド名・モデル(型番)を伝えれば、ある程度の作業工数は判断できる上、おおよその相場観の回答くらいは出来る。
ブランド名・モデル伝えた上で概算価格が分からないのであれば、該当時計の修理実績がない業者だと思って他をあたった方がよい。
5.作業期間について
電池交換のみであれば、基本的に長期間に及ぶことはないが、各種点検・防水機能テストを行った際にパーツ交換が必要になることもある。
そうした場合には、追加でどのくらい作業期間が延長されるのかを事前に聞いておこう。パーツ在庫によっては納期がかなり伸びるため、結局メーカー依頼した方が早く作業完了するケースも。
※修理やパーツ交換を行う場合、必ず修理証明書などが発行されるか確認しておくようにしましょう。もし発行されない場合、メーカーに依頼する方が無難です。
時計修理に関しては、業者毎にパーツ交換・点検の提案が異なったり、見積もり価格に差が出ることも多いので、損しないためにも他社との比較前に即決しないように心掛けたいところだ。
オメガ時計の電池交換まとめ
本記事では、オメガの時計が電池切れになってしまった場合に、どのような選択肢があるのか費用目安と共にご紹介した。
電池交換の依頼先について簡単にまとめると、
最も品質が高く、安全に電池交換をするなら「メーカー依頼」
費用と品質のバランスで電池交換をするなら「時計修理店」
利便性・スピードで電池交換をするなら「ホームセンター」
といった感じになるだろう。
数年に一度の電池交換ついでに、摩耗や不具合点検を兼ねて点検セット・防水機能テストなども行っておくと、トラブル防止に非常に効果的だ。
ちなみに、電池交換・パーツ交換の見積もりが高額になった場合、高額な費用を掛けて修理・交換せず、そのまま買取業者に販売するという手段もある。
オメガなどの人気ブランドの時計であれば、動かない時計でも修理→再販・展示用・パーツ交換用といった需要があるため、比較的高い金額で売ることが可能なのだ。
必要以上に安く買い叩かれることが無いように、こちらも時計の一括査定などで相場を調べてから販売すると損をし難いだろう。
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あなたの時計Lifeが良いものになることを願って。
読んでいただきありがとうございました。