はじめに、これから見ていく内容は結婚指輪だけに限らず、アクセサリーとしての「指輪」を含めた内容です。
本記事では、結婚指輪を綺麗に保管するポイント、紛失しないためのポイントの二つを焦点に、リユース業界のプロとして「大切なアクセサリーをどう保管するのがベストか?」について解説していきます。
早速、結婚指輪の保管について大切なことから見ていきましょう!
目次
結婚指輪を綺麗に保管するポイント
先ほどのアクセサリー保管に関するチェックでも「保管場所の定位置はちゃんと決めている。」「ケース・入れ物を使って保管している。」という方は多くいらっしゃると思いますが、「”適切な保管場所について知っている。”」が当てはまった方はごく少数になると思います。
それもそのはず、私たちが結婚指輪を保管する上で、最も避けたいトラブルが”紛失”の2文字だからです。もちろん、高額な指輪を失ってしまうことや、大切な思い入れがある指輪が二度と手に入らないことは、一番に避けたい事柄ですよね。
しかし、大半の方がこうして紛失を恐れるあまり、”綺麗に保管するという意識”がやや置き去りになっている状態ではないでしょうか。皆さんが始めから意識している紛失防止に関する話は後記するとして、まずは現在の保管状況や知識を確認するチェックリストを見ていきましょう。
結婚指輪の保管方法チェック
今、あなたは大切なパートナーから貰った指輪、どのように保管していますか?
後悔しないためにも、簡単に保管方法に関するチェックリストを作りましたので、一度チェックしてみてください。
【今の保管レベルを確認してみましょう!】
- 保管場所の定位置を決めている。
- ケース・入れ物を使って保管している。
- 指輪に適した保管場所を知っている。
- 外出時もアクセサリーケースや入れ物を持ち歩く。
- アクセサリーのリサイズを行ったことがある。
<上記チェックリストの全てに当てはまる人>
「パーフェクト!すばらしいです!」
→アクセサリーの保管について十分に知識があり、適切に保管できている可能性が高いです。
本記事を復習ついでにザッと読み、適した保管場所をおさらいするくらいで十分でしょう。
<3~4箇所当てはまった人>
「もう少し意識を高めてみましょう。」
→基本的な保管ポイントは抑えています。
足りなかった部分を本記事で一読し、理解を深めてみましょう。
<0~2箇所当てはまった人>
「保管についての重要性を理解し、出来ることから意識してみましょう。」
→まずは保管方法の基礎ポイントから学んでいきましょう。
大切にしたい指輪だからこそ、本記事を一読頂けているはずです。大事にしたいものをしっかりと保管する術を知るために、まずは最初から最後まで読み流すことをお勧めします。
ご自身のアクセサリー保管レベル、いかがだったでしょうか。
結婚指輪などのアクセサリーの保管方法を初めて学ぶ方も、知識が豊富な方も、紛失・破損・汚損などで後悔しないように今一度、適切な保管方法を確認しておくと良いです。
それでは早速、結婚指輪を綺麗に保管するためのポイントについてから本題を進めていきます。
1.適切な保管場所を考える
綺麗に保管するためにまず意識するべきポイントは、保管に適した場所を考えることです。
アクセサリーを一旦外したときに、その場に置いてしまう人は要注意!
都度都度置く場所が変わるので、保管に適さない場所に置いてしまうことは勿論、紛失の可能性がグッとあがってしまいます。
まずは、保管する場所をしっかりと決める。そして一旦外した時には必ず決めた保管場所に置くことが鉄則であることを頭に入れておきましょう。
【保管場所の選ぶポイント】
1 直射日光に気を付ける
指輪によっては、熱や紫外線によって変色・劣化してしまう指輪があります。直射日光には紫外線が含まれるため、窓際などの日差しが当たってしまう可能性のある場所は極力避けるようにしましょう。
特に宝石が付いているアクセサリー・K14/K10などの純度がやや低い貴金属は劣化しやすいため更に気を付けるべきです。
2 通気性・気温変化に気を付ける
熱による品質変化にも気を付ける必要があるので、気温変化や通気性にも注意が必要です。
よくある間違った保管方法の一つに、「乾燥剤や防虫剤と一緒に保管する」というものがあります。乾燥剤や防虫剤は除湿効果が期待できるため良いと思われているようですが、実際にはアクセサリーの品質保持にはある程度の湿度も重要なのです。
湿度を極端に下げてしまうと、指輪に装飾された宝石にひび割れ・変色・欠けなどが起きてしまいます。
以上が保管場所を決める時に気を付けるべきポイントです。
例えばですが、リビングの引き出しだったり“人が長く滞在する場所に保管”しておくことで、エアコンなどの空調設備で一定の気温が保たれ、結果として気温変化が少なく・日差しの当たりにくい、保管に適した場所になったりします。
ご自身の部屋の間取りや家具を考えて、適切な保管場所をいくつか検討してみるといいでしょう。
2.アクセサリーケース/入れ物を使って保管する
保管場所を決めたなら、次は保管に使う入れ物を必ず揃えておくようにしましょう。
アクセサリーの保管で、1つの入れ物に複数のアクセサリーを入れてしまっている人は意外と多いようです。これはアクセサリー同士がぶつかって傷付いてしまう他、1つのアクセサリーを取り出す際に他の物が落ちてしまう可能性があります。
傷や汚れの原因になるほか、紛失リスクも高まるため複数のアクセサリーを1つ入れ物にまとめて入れることは避けましょう。
見落としがちですが、静電気をアクセサリーが帯びてしまうと、周囲のホコリを吸着する原因になるため、なるべく静電気が起きない材質の保管ケースを選ぶべきです。
基本的にアクセサリーボックスを使うのであれば、小分けに複数のアクサセリーを収納できるようになっているため、傷や汚れ・静電気などを避けて保管することができます。
小皿や引き出しに大雑把に入れて締まっている人や、むき出しの状態で保管している方は、アクセサリーボックスを買って保管することを強くお勧めします。
3.定期的に指輪をお手入れする
指輪のお手入れは綺麗に保管する上でとても重要です。
貴金属は静電気を帯びることで徐々にホコリが溜まっていくほか、ダイヤモンドなど一部の宝石は、油分を吸収しやすい特性を持つものがあります。静電気などでホコリが付き、油分汚れが溜まった状態で放置してしまうと、落ちにくい酸化汚れに変わってしまいます。
酸化汚れは専用の洗浄液を使わないと取れないので、一ヵ月に一回は軽くお手入れする時間を作って、繊維の細かいクロスで磨いてあげましょう。
面倒だと思う人も多いと思いますが、綺麗に長く保存する上では大切なことです。
定期的にお手入れをすることは、品質が大きく劣化する前に状態の変化に気が付くことができるチャンスでもあります。
以上が結婚指輪を綺麗に保管するために気を付けておきたい3つのポイントです。
貴金属を使った指輪は一生モノと言えるほど長持ちしますが、全く劣化しない訳ではありません。静電気や日光、水分や温度変化などに気を配ることで、少しでも綺麗なまま一生モノとして使えるようにしてあげたいですね。
綺麗に保管するためのポイントの次は、無くさずに保管するための工夫についてです。
結婚指輪を紛失しないために
アクセサリーといえば”紛失”というリスクが頭を過るほど、多くの人が悩む問題です。
中でもリングは、形状の都合もあり落下した後に転がってしまうため、最も紛失トラブルが多いアクセサリーだと言われています。
SNS上でも紛失にまつわる投稿が多く見られます。
【Twitter 「#結婚指輪 無くした」 の投稿より】
#横須賀フレンドシップデー #横須賀基地 左の指輪を落としてしまいました。大切な結婚指輪です。裏にK a Tの刻印があります。三笠公園から基地に入って左手の木の下芝生あたりで無くしたようです。見つけた方どうぞご連絡お願いします。お願いします。 pic.twitter.com/bE0k9JNTab
— 8 (@tomomi_0621) August 4, 2018
※引用元https://twitter.com/tomomi_0621/status/1025604001599873025
《拡散希望》《拡散希望》《拡散希望》
友達の姉ちゃんが困ってます
超超超超超!拡散お願いします
北向観音にお参りに行き
結婚指輪を無くしたそうです
見つけたかた連絡お願いします pic.twitter.com/3DguO1O1Tk— しゅんややや (@sosyayaya9717) January 1, 2015
※引用元https://twitter.com/sosyayaya9717/status/550601094326259712
結婚指輪を無くした私は
もう指輪を買ってもらえない
これは結婚指輪じゃないの(..) pic.twitter.com/O7xEGxdqfI— 紙風船 (@ame0317) January 19, 2015
※引用元https://twitter.com/ame0317/status/557062043442765824
いくら綺麗に保管していても、結果として無くしてしまっては元も子もありません。
大切なリングを無くさないためにも、紛失トラブルを少しでも減らす工夫を学んでおきましょう。
この章では、指輪の保管と切っては離せない“紛失リスクをどう回避するか?”についてアドバイスをまとめてご紹介していきます。
1.常に身に着ける
最も初歩的な方法の1つが、絶対に外さないで常に持ち歩くという方法です。
何処かに置いて保管するのではなく、常に自分が身に着けておくことで置き忘れを防止することができます。アクセサリーの紛失は着脱時が最も多いため、常に身に着けるというのは合理的な方法の一つと言えるでしょう。
とはいえ、指輪を外すべきシーンがあるときにどうするのか?という問題があります。
このような場合に備えて、外した指輪を別の形で身に着ける方法を考えると効果的です。
一番多い例は、ネックレスに通して付けておく方法です。ネックレスさえも外さなくては行けない時を考えても、落下の際に転がって見失ってしまうリスクや、落下時にネックレスのチェーン部分が引っかかって紛失を免れるなどのメリットがあります。
指輪を外した後にポケットへ入れたり、その場に一旦置くと紛失や盗難などのトラブル原因になるので気を付けましょう。
2.定期的に指輪のサイズを調整する
指輪は一生モノと言われていますが、メンテナンス無しに一生使えるとは限りません。
定期的なお手入れは勿論ですが、指輪のサイズを調整しておくことも大切です。
割と指輪のリサイズをしていない人は多く、体型に合わなくなったからとタンスの奥で眠っていることが多いようです。
最近では、30代~40代の世代を中心に結婚指輪のリサイズやカスタマイズなどの注文が増えており、文字通り一生モノとして着用する人が増加しています。
そもそも、人間の体型は少しずつ変化しますし、指の形が変わることもあります。するとある日突然、指からスルっと落ちて無くしてしまうこともあるので、指輪が緩くなったと感じた時にはリサイズを行っておきましょう。
女性の場合は出産による体型変化によって指のサイズが変わってしまう事が多く、出産後の体型に合わせてリサイズするといいでしょう。
指輪のリサイズは購入店に問い合わせるとその場で受け付けてくれたり、工房を紹介してくれます。
久しぶりに付けた指輪をフッとした拍子に無くしてしまわないよう、久しぶりに着用した時には、必ず着け心地をしっかり確認しておくべきでしょう。
3.非・日常に注意する
非・日常とは、普段とは違うことをするタイミングに気を付けましょうということです。
例えば、子供の運動会・友人とのバーベキュー・旅先でのアクティビティーなど、日常生活とは違う動きをするときには要注意です。
普段使いでは問題が無くとも、激しい運動や意図しない衝撃が加わってしまうことで、傷や汚れ・紛失のリスクが高くなります。
家の中での紛失は最多例ですが、結果として後から発見されるケースも多く、完全に紛失することはそこまで多くありません。
一方で、非・日常で紛失してしまった場合は、後から発見される事は極稀であり、完全に紛失してしまうケースが90%といっても過言ではありません。
中には、テーマパークで紛失した結婚指輪が後から郵送で届いたというミラクルな例もありますが、基本的に期待しない方が良いでしょう。
※↓ディズニーランドで結婚指輪を紛失→郵送でパークから指輪が返送されたという奇跡の投稿
うわああああ
パークで無くした結婚指輪がポストに届いてた😭😭😭😭神様仏様オリエンタルランド様😭😭😭😭🙏🏻🙏🏻🙏🏻本当にありがとうございます😭😭💕💕💕拾って届けてくれた方も心配してくれたフォロワーさんもすべてに感謝😭😭😭😭🙏🏻🙏🏻💕💕もう無くさない😭😭😭 pic.twitter.com/7vD6O4y8nW— ゆ り ま る は コ ロ ナ が 憎 い ( ◜◡◝ ) 🔪🔪🔪🔪 (@yr_o3o1) May 31, 2019
引用元※https://twitter.com/yr_o3o1/status/1134373680153210881
貴金属で作られた指輪は高価なので、発見者が持ち逃げしてしまうケースも多くあります。基本的に手元に戻らないことを考え、イベントや旅行などの非・日常には特段、結婚指輪の取り扱いに気を配るようにしておきましょう。
アクセサリーポーチなどを持ち歩き、何アクティビティーを行う時には外して保管するように工夫すると紛失リスクはグッと落ちます。
万が一落とした際にも、ケースに入っていた方が見つかり易く、後から手元に戻ってくる可能性も高くなります。
家で保管する用のアクセサリーボックス、移動用のアクセサリーポーチの使い分けはかなり効果的です。
以上の3点が紛失を避けるために気を付けておきたい事です。
そりゃそうだと感じる人も多いと思いますが、実際に意識して実践している方はごく僅かです。せっかく知識として頭に入れたのであれば、実際に活用してみてくださいね。
結婚指輪の保管まとめ
実は、一生モノであるアクセサリーを何も考えずに保管してしまっている方は意外にも多いです。「#結婚指輪 無くした」でTwitter検索をすると、実際に多くの投稿が確認できます。
もちろん、品物自体が高価であることは当然ながら、一生に一度の思い出が詰まった指輪の価値はお金には換えられないものです。
品質の劣化を極力抑え、いつまでも愛用できるように、保管方法はよく考えておきましょう。
定期的なお手入れやリサイズは面倒くさいと放置せず、なるべくはやっておくことが重要です。
不意の落下による傷や紛失、お手入れを怠った汚れや黒染みなどが避けられることはもちろん、アクセサリーの修繕やメンテナンスを外部業者に委託する必要もなくなります。貴金属や宝石などを使ったアクセサリーの修繕やクリーニングは、高額な費用が発生することもあるので、余計な出費を抑えるためにも定期的なお手入れ・リサイズは大切なんですね。
リユース業界人として、指輪の買取などに出される品物の中にも、傷あり・汚れ有りの品物も数多く見てきました。保管方法を考えれば防げているような汚れや傷でも、買取価格にすると数万~数十万の価格低下を招いてしまいます。
この記事を一読し、少しでも指輪を含むアクセサリーの保管や紛失について意識してくれる人が増えてくれることを望みます。
今価値あるものを、しっかりと残しておくことはそう難しいことではありません。
少しでも、保管状態や紛失リスクについて理解し、やれることから始めることが大切です。ぜひ実践し、素敵な指輪を綺麗に保管できるようにしましょう。
以上、ここまで読んで頂き、ありがとうございました。